【ガチ考察】再生生物学者が漫画の再生シーンを徹底解説!

今回はアニメに登場する様々な再生シーンに関して、理系博士ならではの女子に嫌われること間違いなしのガチ考察していきたいと思います。

アニメの再生シーンを見たことある方は多いのではないでしょうか。

そんな時、ふとこんなことを思ったことはありませんか?

「人間でもこんな風に脚や腕が再生したらいいなぁ・・・。」

再生っていろんなアニメとか神話にも話が出てくるくらい人類にとってのロマンですよね。

そういう能力を持った生き物も実際存在します。

再生の研究者はそういった再生する生き物に毎日向き合っていますが、一般の人は漠然とした再生のイメージしか持っていません。

その結果、間違った再生方法のイメージが蔓延っているので、今回は再生生物学者がアニメの再生シーンをガチ考察し、科学的に皆さんの期待をぶっ壊して行きたいと思います。

動画でも見れます

ドラゴンボール : ピッコロ

まずはドラゴンボールです。

ドラゴンボールで再生するといえばピッコロとセル。

セルはピッコロを吸収しているので、実質ピッコロと同じ再生方法です。

ピッコロの腕の再生を見てみると、完成品が一気に出てきます。

こんなかんじ。

次にセルの再生シーンを見てみると、こちらも完成した手が一気に出てきて再生しています。

こんなかんじで。

セルの方を見てみると、腕が飛ばされた部分に傷口ができます。

そしてその傷口を膜か筋肉で塞いでいます。

そしてその後に完成形の新しい腕が生えています。

つまり、膜の中で腕を作り、それを出しているということになるわけです。

 おっくん「これを無理やりよく解釈して部分的な脱皮と捉えると、ピッコロとセルの再生方法は昆虫と同じと考えられるよね。コオロギやゴキブリは足を失っても脱皮とともに徐々に再生していく。これを一発でやってしまうと無理やり解釈すると、昆虫という風に解釈することもできるんじゃないかなと思います。」

 たっきー「以前の動画でカブトムシが完成したツノを一気に出すというのがあったけど、そういう感じかな?」

 おっくん「そんな感じかな。それいい例えかもね!」

以上のことから、ドラゴンボールに登場するピッコロやセルは昆虫に似た再生様式をとっていると考察できます。

ここでさらに考察を入れると、セルは頭にある核を壊さないと再生能力をなくすことができません。

この再生の仕方が何の生き物に似ているか考えてみると、実はヒトデによく似ています。

おっくん

「ヒトデは神経のリングを持っているんだけど、これが存在すると再生が可能。セルの核がこの神経のリングだとすると、セルはヒトデの再生様式も持っているかもしれないと考察できる。」

たっきー

「ヒトデと昆虫のハイブリッド的な再生能力を持っていると」

以上のことから、再生生物学者がセルの再生様式について考察すると、セルは昆虫とヒトデ的な再生能力を持っているのではないかと考えられます。

テラフォーマーズ

次はテラフォーマーズ!

エヴァ・フロストさん。

プラナリアの能力を持っていると書かれています。

 おっくん「作者は、プラナリアの再生能力を持っていると書いている。」

 たっきー「おっくんが実験に使っている我らがプラナリアね」

 おっくん「詳しく見ていきましょう。」

まずこの人。話はどうあれ爆死します。そして片乳だけが残り、この片乳から再生します。

再生方法を見てみると、片乳から顔が出てきます。

さらに細かく見てみると、傷口が塞がっていないことがわかります。

中から顔や指などいろんな組織が独立して出てきています。

これはプラナリアと同じなのか?

 おっくん「プラナリアは傷が塞がらないと普通に死にます。なので、傷が塞がらずに再生する表現は間違っている。さらにプラナリアは、いろんな組織がバラバラに再生していくわけではない。

プラナリアは切断されると、断片が小さな一個体になり、それが大きくなるという形で再生します。

従って体の組織がバラバラに独立して再生する表現は間違っているといえます。

 おっくん「テラフォーマーズは面白い漫画ですから、正しく再生させてあげましょう。まず傷口を塞ぐ必要があります。傷口を塞いだものがこちら」

 たっきー「単一のおっぱいになるのねw」

 おっくん「そして裏側から小さいエヴァが再生します。すると、大きな片乳を持ったちっちゃいエヴァに再生します。」

 たっきー「いややんこんなエヴァw。」

プラナリアの再生様式を忠実に再現すると、このような再生方法になるわけですね。

これじゃギャグ漫画みたいになっちゃうよね。

鬼滅の刃:上弦の参 猗窩座

次はみんな大好き鬼滅の刃!

 おっくん「上弦の参。猗窩座さんですね」

 たっきー「ちょっと私、わからないんですよ」

 おっくん「えぇぇぇ!!!!??ご存知でない!?」

 たっきー「今回の動画で勉強したいと思います・・・。」

この人もそうなのですが、鬼滅の刃に登場する鬼は再生することができます。

実際に漫画のシーンを見てみると、頭をぶった斬られるシーンがあります。

そうすると、再生するのですが、今までの漫画と違ってボコボコしたコブが出てきます。

さらにそこに血管らしきものができている。

これが何なのか?

明らかに再生ではない。

これは癌であると考えられます。

しかし、癌は増殖するだけで元の形を作ることはできません。

それではどういうことが考えられるでしょうか?

 おっくん「実は癌の中にも体の様々な組織を作ることが可能な癌がある。それが、最強の癌。奇形種teratoma(テラトーマ)。

有名な例としてはブラックジャックに登場するピノコがいます。

ピノコは奇形種から作られた子供です。

奇形種は体のいろんな組織を作ることができます。

この現象を考えると、鬼が奇形種をコントロールすることができるとして、好きな場所に好きな臓器を作ることができると考えると、鬼の再生能力も説明がつきそうです。

呪術廻戦 : 両面宿難

 おっくん「このパターンの再生は多くて、呪術廻戦の両面宿儺もこの再生様式をとっています。」

 たっきー「呪術廻戦は私、知ってますよっ。」

両面宿儺も指を切断された際、ボコボコっと鬼滅の刃の鬼っぽく再生します。

従って、両面宿儺も奇形種をコントロールした再生を可能にしているのだろうと考えられます。

 おっくん「鬼滅の刃と呪術廻戦の面白いところとして、もともと人間の体にないものは生えてこない。翼を生やして飛ぶとかはしない。これは生物学的に正しい。」

遺伝子に情報のないものを作ることは生物学的に不可能であるため、この点に関しては正しいといえます。

素晴らしい!

しかし、両方の漫画において、再生方法の認識が間違えています。

これらの漫画における再生では、切られた場所から徐々に積み重なるように生えてくるような表現をしています。

しかし、実際の再生とは、「胚発生を再現する」ことです。

 おっくん「手の再生で言えば、卵の中で手ができるような工程を再現することが再生です。」

傷物語 Ⅱ 熱血編:阿良々木暦

このように再生様式を勘違いしている漫画ばかりなのですが、実は唯一現実に近い再生様式をとっている漫画があります。

それが、「傷物語Ⅱ熱血編」におけるvsドラマツルギーの阿良々木暦くんです。

この二人の戦闘の際に暦くんは腕を吹き飛ばされます。

そしてその傷口から小さな腕が生えていきます。

 おっくん「このシーン見た時に、作者やるなって思ったよねw」

イモリなどの再生はまさにこんな感じで、切られたところに小さな手ができて、それが再生して元の状態に戻ります。

従って、この再生様式の表現は素晴らしい!

 おっくん「僕が見た中で唯一これがまともな再生を表現している。」

 たっきー「でもよ。全部この再生になったら面白くないやん。ショボいやんw」

 おっくん「でも、これから再生を表現する漫画家さんは、再生について勉強してもらいたいね。

今回は、漫画で表現されているいろんな再生様式をぶった切ってみました!

この再生はどうなの?ってのがあれば教えてくださーい。

ではまた!